3 市町村食育推進計画の状況
令和3(2021)年3月末現在、1,741市町村のうち1,554市町村で食育推進計画が作成され、全国における作成市町村の割合は89.3%となりました。また、市町村食育推進計画の作成割合が100%の都道府県は23県でした。さらに、作成割合が50%に満たない都道府県は0県となりましたが、目標達成に向けて更なる対応が必要です(図表2-4-2、2-4-3、2-4-4)。
農林水産省では、平成30(2018)年9月に市町村食育推進計画の作成・見直しに当たっての留意事項や参考となる情報を取りまとめたほか、情報提供や研修会等へ講師を派遣するなど、都道府県と連携して市町村食育推進計画作成の支援を進めています。
事例:市民みんなで参画「食育で健康~スマートウエルネスシティ~」
おかざき食育やろまいプロジェクト
(第4回食育活動表彰農林水産大臣賞受賞)
岡崎市(おかざきし)食育推進会議(愛知県)
愛知県岡崎市(おかざきし)食育推進会議では、「そこに暮らすことで健幸(けんこう)になれるまち~スマートウエルネスシティ(*1)~」を目指し、「食育の環(わ)プロジェクト(8→∞)」のもと、市民一人一人が生涯にわたり健全な心身を培い豊かな人間性を育むことができるよう、全世代への参画を促し、多角的な食育活動を展開しています。
「おかざき食育やろまいプロジェクト」は、第3次岡崎市(おかざきし)食育推進計画(以下「第3次計画」という。)のシンボルプロジェクトです。第3次計画で定める取組について、市民への分かりやすい浸透を目的に、三河弁(みかわべん)の「やろまい」の「や」にかけて8つのプロジェクトに整理しました。「食育の環(わ)プロジェクト(8→∞)」はその一つです。食に関わる多様な関係者がつながり、協働して食育を推進する「関係者の環(わ)」、生涯にわたって豊かな食生活を実現し、健康に暮らしていくためにそれぞれのライフステージに応じた取組を意識し、自らが学び、実践したことを次世代へ伝える「ライフステージ・継承の環(わ)」を掲げ、包括的な食育活動に取り組んでいます。単発の食育講座等のイベントで終わることなく、食べ物の供給側である給食事業者や企業・団体等との協働により、いつでも(日常)、だれでも(幅広い年齢層)、どこでも(家、学校・保育所、お店等)、市民が食育に参画できる仕組みづくりを行っています。
今後も、全市民が食育をより身近に感じ、楽しく学び、参加できるような取組を実施し、幼少期からの食と農の体験機会の提供や食育に関心の低い世代へのアプローチにより、活動の裾野を広げ、実践・定着へつなげていきたいと考えています。そして、これまで以上に関係団体や企業、ボランティア、市民との協働の内容や範囲を広げ、市民が気軽に参画し、生涯にわたり食と健康、環境に優しい暮らしを実現できる持続可能な活動へと発展させていきます。
1 Smart Wellness City(スマートウエルネスシティ)は、株式会社つくばウエルネスリサーチの登録商標。そこに暮らすことで「健幸になれるまちSmart Wellness City(スマートウエルネスシティ)」の実現のためには健康増進インセンティブによる住民の行動変容促進等、4つの要素が重要。岡崎市(おかざきし)は平成29(2017)年9月にSWC首長研究会に加盟
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